活動報告

毎日、頑張って仕事ができるのは、安心して働ける仕事環境があるから。
一生懸命に働いても、いつ解雇されるかわからない不安定な職場では
落ち着いて仕事をすることはできません。
また、忙しくて休暇がとれない職場、上司が地位や職権を利用して
無理難題を言ってくるような職場では、働く気持ちも萎えてしまいます。
労働組合は、働く人のサポーター。
意見・提案を声に出すことが可能です。
自治労は、一人ひとりが安心して働ける環境づくりのために、
さまざまな課題に取り組んでいます。

1. 雇用を守る

安心して働くためには、雇用の安定が不可欠です。自治労は、正規職員の雇用の安定を確保するだけでなく、現在、全国の自治体職場で約70万人いる臨時・非常勤等職員の皆さんが、一方的な雇用の打ち切り(雇い止め)にあわない環境づくりに全力で取り組んでいます。

2. 処遇・賃金を向上する

働いたらその対価として賃金等が支払われることは当然です。地方公務員の賃金は、生計費や国家公務員、他の地方公共団体、民間企業従事者の賃金等を考慮して決定されることになっていますが、最近では自治体等が財政難を理由に一方的に賃金の引き下げを決めることも。

昨年、総務省は地方自治体に、国家公務員が実施していた平均7.8%の給与減額を、地方公務員も実施するよう「要請」(事実上は強制)しました。

自治労は、この給与減額に対して、全国で反対運動を行い、多くの組合が削減をくい止めたり、削減率を緩和させました。

このように労働組合は、組合員の賃金や労働条件を守ったり、改善するために、多くの活動を行っています。

3. 「不払い残業」をなくす

財政状況の悪化による人員の削減により、多くの職場で時間外労働(残業)が常態化しています。労働基準法は、残業や休日出勤等には割増賃金を支払うことを定めていますが、中には、残業したのに残業手当が支払われない職場も…。

自治労は、「不払い残業」の縮減にも取り組んでいます。

4. 働きやすい職場をつくる

安心、かつ活き活きと働くためには、職場環境そのものが働きやすいことが前提です。自治労は、働きやすい職場をつくるために次のような活動を推進しています。

組合員は、労働者であると同時に一人の生活者でもあります。
労働組合が組合員のための組織である以上、
組合員の暮らしをサポートすることも労働組合としての大切な使命です。
自治労は、組合員の暮らしを支える制度として「じちろう共済」を通じて、組合員の皆さ
んの万一に備えた活動に取り組んでいます。

雇用も処遇も働きがいも大事。
でも、職場の仲間とのコミュニケーションや
いろいろな個性・才能を持った人との出会い、
スポーツやレクリエーションを通したふれあいなど、
人と人とのつながりを求める人は少なくありません。
多くの人の結集がパワーの源泉である労働組合。
その基本は仲間づくりです。
自治労は、人々が集い、交わり、連帯・協働するさまざまな場を提供し、
働く人の仲間づくりと自己実現に取り組んでいます。

どんなに労働条件が改善しても、どんなに共済制度が充実しても、
私たちが住む社会がよりよいものにならなければ、
安心して働き続けることはできません。
自治労は、各地域に根ざした組合単位の活動はもちろん、
地域と地域の運動をつなげ、一つの大きな組織として
政府への提言や交渉も行っています。
また、労働組合の中央組織「連合」と協力して活動することで、
活き活きと元気な社会の実現を加速させています。
地域密着、全国ネット、そして国際的な連帯活動――。
自治労はこうした特性を活かし、よりよい社会づくりに貢献することで、
労働組合としての社会的責任を果たしているのです。

1. 社会問題への取り組み

少子・高齢化、差別と人権問題、男女共同参画社会の実現など、私たちの社会には解決しなければならない問題がたくさんあります。自治労は、そうした社会的な問題に対しても、労働組合の力を合わせることで影響力を発揮。国や自治体の議会に私たちの政策を実現する代表を送り出す活動にも取り組んでいます。

2. 国際的な課題への取り組み

地球規模で起こる環境破壊や戦争、民族紛争等の問題は、個人では対処できません。しかし、他の労働組合やNPO、NGOとの連帯・協働により、問題の解決に一歩近づくことが可能です。自治労は、東南アジアの子どもたちへの教育支援事業「アジア子どもの家」や国際貢献活動を行うNPO法人「エファジャパン」の設立など、国際的な課題にも積極的に取り組んでいます。

3. 全国各地から被災地支援

2011年3月に発生した東日本大震災では、多くの住民をはじめ組合員も被災しました。
 被災地の組合員の中には、家族が被災しているにもかかわらず、通常業務に加えて避難所の運営や慣れない災害復興業務への対応など、何倍もの仕事が求められ、休むことも、家族のケアができない人も少なくありませんでした。

自治労は、述べ2万人以上の組合員が現地に入り、避難所運営の補助や被災証明の発行など同じ公共職場で働くからこそできる行政支援を行いました。また、カンパは、これまで5億円以上を寄付しています。

現在も支援活動を継続しており、組合員からの要望を聞いたり、メンタルケアの相談やイベントを実施しています。